すれ違う会話の妙

まだまだ「モダンタイムス」を読んでいる最中なのですが(何気に時間がかかるな…)、本作には「井坂好太郎」が出ていることもあり、これまでの伊坂作品とは少々違った意味で楽しめる内容となっています。
で、気付いたことを何となく書きとめ。
伊坂作品の好きなポイントの非常に大きな1つが、「会話」。そこにおそらくご自身も重点を置かれていることを改めて認識しているのですが、何となくそこに森博嗣作品との共通点を見出しました。
両氏とも方向性は違うものの、「会話のリアルさ」というのが共通してあるのかな、と。で、どのあたりがリアルかというと、「噛みあわない会話」を「そのまま」書くところ。その後誤解を解くようなこともなく、ただ読み手には伝わる。何気にこういうの、他の作家さんにはないような気がして。そうでもないのかな? だけど、そういう点が、何だかとても好きだなあと思ったりしました。

しかし、最近また森博嗣氏のblogがおもしろいです。もともとおもしろいのですが、いよいよ終焉が近づいているからでしょうか? …終わっちゃうのもったいないなあ。ま、こうして期限を切っているからこそ、ビジネスとしてああいう内容も書いてくださっているのでしょうけれど。ある種私にとっては、ビジネス書を読んだり、森氏の他の小説を読んだりするより、このblogを読むことが勉強になっている気がします。やっぱり好きだなあ、この人の文章。