映画「私の男」

そして続いてはこちら。原作がどうしても心に残っている「私の男」が、二階堂ふみ×浅野忠信で映画化ということで、割と早い段階で見に行ってしまいました。だって、流氷のシーンが見たかったんだもん。以下、ネタバレもします。

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流氷のシーンは、やはり印象的でした。CMにも使われている、花が海に飛び込んで、水の中から見上げる氷。ぼんやりと、ああ、綺麗だなあ、と。
だけど映画として最後まで見て、なんだか消化不良だったのは事実。とりあえず帰って速攻、原作を読み返しました。そして、「ああそうだった」「なぜこのシーン変えたんだろう」等々、勝手なことを思ってみたり。
原作が時間を遡っていく物語なのに対して、映画では時間は花の幼少期から順に、でもいきなり時間が飛んだりするので、原作を知らない人にはわかりづらいのではないかなー。
なんだか前半はエロスなシーンも多く、二階堂ふみが18歳になるのを待って撮影されたというのも、何となく納得。でも淳悟と花のシーンの血の雨の演出には、若干微妙な気がしてしまいました。あと、尾崎に対する淳悟の絡み。あれは何なんでしょう、腐女子へのサービスカット?
ラストシーンの花の声に出さない台詞は、いったい何と言っているのでしょうか。読み取れませんでした。
とりあえず改めて原作を読んで、その文章にひさしぶりに触れたので、ひとまずは満足です…。

私の男 (文春文庫)