「ジーン・ワルツ」

ジーン・ワルツ (新潮文庫)

ジーン・ワルツ (新潮文庫)

いつも気軽に読めて、間違いなくおもしろくて、いろいろ考えさせられる。そんな絶対的な信頼を寄せている海堂作品。今回も、そういうノリで、軽ーく手に取りました。で、読みました。
…たしかに今回もおもしろかったし、だけど考えさせられることが、これまで以上にもっとずっと身につまされて、そして気軽に読めるとはちょっと言いづらい内容でした。これが映画化されるって、ホントどうなるんだろう…。見たい気持ちはあるけれど、どこか怖いというか…いや、怖くはないんだけれど、ドキドキするというか。
女性主人公の海堂作品というのは、はじめて…かな? そこからして、ちょっと違和感だったのかも。しかも主人公の年齢が、おそらく32歳。いまの私と同い年。テーマは妊娠・出産。まさにどストライクなお話。正直まあ、気持ちもわかるし、いろいろ考えさせられました。いや、主人公のクール・ウィッチ(冷徹な魔女)の気持ちが本当にわかるかというと、視点のレベルも違ってわかんないんだけれども。
これはホント、かなりの衝撃作。途中の展開には、どうしても涙が出てしまいました…。生命の持つ神秘性、その不思議な力。この世に生まれてくること自体が奇跡なんだと、改めて思い知る。
うーん、「マドンナ・ヴェルデ」も「極北クレイマー」もとりあえず読みたい…。まずは文庫化された「ひかりの剣」からだけれど。

マドンナ・ヴェルデ

マドンナ・ヴェルデ

極北クレイマー

極北クレイマー

ひかりの剣 (文春文庫)

ひかりの剣 (文春文庫)