「NECK」

NECK (講談社文庫)

NECK (講談社文庫)

祭りに乗っかったわけじゃないけど、ひさしぶりに舞城王太郎が読みたくなって、この本に。
うーん、ひさびさの舞城節。相変わらずぶっ飛んでやがるw ホント、ぐらぐらする感じ。とにかくゴーインに引っ張られて、ぐいぐいと文章が目を追い、そしてページをめくってしまう。…実はニガテなんですけどね、この人の物語w 常識が通用しないから。
収められているのは、4つの“首”についての恐怖の物語。恐怖…うん、恐怖。でも、小説は最初だけ、あとは異なるスタイルでの展開。だから本当に今回は、文章力云々より、その発想や展開やイラストや福井弁に、とにかく引っ張られたのです。あと、やっぱり凝った造りだしなあ。紙もフォントも物語によって変えるっていうこだわりは好きです。

  • a story

唯一の小説。「首」が「道」というその発想がただもう。キャラクターもよかったし、これはもう「わけわかんねー」とかいいつつ、それでも結構楽しく読んだかな。

  • the original

これが舞台の脚本? というか原作?? 絵コンテもバッチリで、正直私コレ、結構怖くて挫けそうでした…。これは、ホラーでしょう。うん、そう思う。小説だともっと怖くて読めなかったかも。この人の文章だと特に。

  • the second

これまたホラー、だよなあ。作りというか、見せ方がうまい。イラストや紙やビジュアル要素も大きくて、でもこれまた小説じゃないおかげで最後まで読めたな、という。無理だよこの展開! 怖いもん!!

  • the third

映画「NECK」の原案。一気にコメディタッチに。これは小説で読みたかったかも。途中怖くなっちゃうかなー。でもおもしろかった。

ということで、相変わらずソーゼツな世界観の舞城作品でした。「獣の樹」を読むかどうかは、とりあえず現在の積読を処理してから考えよう…。

獣の樹 (講談社ノベルス)

獣の樹 (講談社ノベルス)