「ジェネラル・ルージュの凱旋」

ひさびさの映画感想。前作の「チーム・バチスタの栄光」も映画館に見に行っているのですよ、実は。で、吉川晃司さんの桐生先生っぷりに惚れたりしていたのですよ、実は。でもって田口先生…ってので、ちょっとだけガッカリしたりしていたのですよ、実は。まあ映画と原作は別物ってことで、充分楽しんだわけですが。
私の中で、この原作はシリーズいちのお気に入り作品。その理由はただひたすらに、速水先生のカッコよさ。その映画化ですよ。しかも速水先生を演じるのは、最近やたらお気に入りの堺雅人さんですよ。知ったときからイメージと違うなあ…と思っていたのですが、演技の巧い方なので、どこか期待して足を運びました。

で、観ました。おもしろかったです。原作のおもしろさからは格段に落ちますが、それはまあ尺的にも仕方がない。限られた時間の中にまとめるために、無駄を削ぎ落として代わりに殺人事件を追加という、何だか不思議な映画化ではありました（笑）。

とりあえず、堺雅人さんはやっぱりカッコイイ!! 最後の花房師長とのシーンは、もともといらない派なのですが、映像化されるともっといらないなあ。やっぱり堺さんだと優しすぎて、速水先生の傲慢不遜な感じがないんだよなあ。あの強引さが魅力なのに。
せっかく如月役に貫地谷しほりさんといういい女優さんを使っているにも関わらず、彼女が完全な端役になっていたのも残念でした。まあココのエピソード入れようと思うと、とてもこの尺じゃまとまらないもんね…。

田口・白鳥コンビは、今回は何だか違和感なく見ることができました。いえ、何だかんだと、やっぱり原作が好き過ぎて田口先生はアノ田口先生であって欲しいと願ってしまいますが。速水先生との関係性とか考えると、やっぱり物足りない…。でもま、いいや。リハビリルームを覗く阿部寛さんのあまりのオトコマエっぷりとそのシーンのどうでもよさに、思わず笑ってしまいました。

いろいろと思うところはあるものの（だって正直、殺人事件いらないし…）、でもおもしろく観ました。
さーて、次に見に行く映画は、同じく中村監督の「フィッシュ・ストーリー」かな。