「灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパーク6」

ひさびさの「IWGP」は6作目。解説を読んで知りましたが、そうかこのシリーズは年1冊ペースで出ているんですね。文庫落ちを待って読んでいる私が、次にマコトたちに会えるのは1年後ということか。うん、寂しくない。
大好きなIWGPシリーズ。…と書いていて気付く。文庫はすべて読んでいる割に、感想はあまりちゃんと書いていないな。抜けがたくさんある気がします。読んでますよ、ちゃんと。
さて。実は私は前作の「反自殺クラブ」がそんなに好きではなくて。おもしろかったんだけれど、ちょっと物足りないというか、ちょっと暗すぎる感じがしたというか。それに対して今作は、個人的には満足。おもしろかったです。…まあ確かに、うまくいきすぎな話ですけれども。でもいいじゃん。かっこいいじゃん、マコト。もちろんタカシも。好きなんだもん、この人たち。やっぱり登場するキャラクターは魅力的で、いろいろと考えさせられて、読後感はスッキリしていて。それだけでいいです。もう。
安心感とマンネリは表裏一体…ではあるけれど、やはり確信を持って手に取れる作品というのは貴重。楽しい読書タイムを楽しませていただきました。ま、もちろん、1作目や2作目のような、もっとハッとするような、ゾクッとするような、そんなIWGP作品にまた出会えるなら、とても幸せです。