「ララピポ」

ずいぶんこちらの更新を怠っていますが、何気にいろいろ読んでいます。とりあえず順を追って書いていかなくては、どんどん忘れていく…。てことで、数週間前に読み終わったコレから。

ララピポ (幻冬舎文庫)

映像化前に読んでおこう第1弾。例によって本屋に平積みされていたので購入。…読み始めて、その内容に微妙に驚きつつ。「下流小説」という謳い文句は知っていて買ったわけですが。うーん、混雑した電車内で読むのはキツイかな〜と思いつつ、それでも通勤電車内で読みました。
ということで、奥田英朗氏の連作短編集。1話目を読んだときは、「そうか…下流小説ってこういうことか…。私、最後まで読めるのかなあ…」と思っていました。が、2話目、3話目と読み進めていくうちに、その印象がガラリと変わりました。いや、やっぱものすごくうまい作家さんですね。この構成は絶妙。各話のリンクの仕方が絶妙で、最終話でのまとめ方もうまい。各話でのブラックな感じでの終わり方は嫌いじゃなかったんですが、最後はやっぱりほんのりしみじみきたりして。いやー、さすがに直木賞作家は下品なだけでは終わりませんね。
手放しで他人にオススメするような本ではありませんが、相方が「読むものないからコレどう?」といってきたら、「うん、おもしろいよ」と言える作品ではあると思います。ただまあ、きっと映画は見に行かないかな（笑）。