「鎮火報」

鎮火報 Fire’s Out (講談社文庫)

鎮火報 Fire’s Out (講談社文庫)

文庫化されていたので、さっそく購入。…したものの、実はタイトルと分厚さから、しばし敬遠していた本作。しかし、LIVE参加で遠征する機会があり、時間がかなりありそうなのでそれをきっかけに手に取ったところ、思った以上にサクサクと読み進めてしまいました。…はい。忘れていました。何かタイトルとかテーマとかから、カタイ話だと思っていたけれど、警官シリーズだって一切そんなことなかったの。てか、軽い。そして読みやすい。というか、好み。もー言えるのはひとつ。私、日明作品、かなり好きです。
ということで、本当におもしろかったです。たぶん、ものすごくこのバランスが好き。微妙に暑苦しくって、微妙に堅苦しくって、微妙にせつなく胸苦しい思いにさせて、でも絶妙に肩の力が抜けていて、絶妙にミステリー要素があって、絶妙にキャラクターが立っていて、そして絶妙な救いがある。かつ、一筋縄では行かない感じ。決してど真ん中の直球ではないんですよね。ああ、巧いなあ。このボリュームだけあって、詰め込みすぎな感は否めないものの、でも巧い。私はこれくらい盛りだくさんでも、平気。というか、正直本当に続編が読みたい! と思っていたら、案の定続編があるようで。
日明作品は自分好みであることを、今さらながら改めて実感したので、今後は優先して読むか…などと本当に今さらながら考えています。ま、わかんないですけど。とりあえずは、かなりお気に入りの作品になったことは確かです。あーおもしろかった。