「不気味で素朴な囲われた世界」

不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)

不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)

気付いたらひさびさの西尾作品の感想です。
ということで、読みました。ホントにさっき、帰宅途中の電車内で読み終わりました。
感想を書きたいなーと思って書き始めたものの、果たして何を書けばよいのやら。

とりあえず、いつもの西尾節は健在。…というか、登場人物の年齢設定が戯言シリーズなどに比べて若いせいか、いつも以上に何だか突っ走っている印象。りすかシリーズよりは年長だけれど、主人公のキャラが違うしなあ。
本シリーズの前作である「きみとぼくの壊れた世界」から時間が経ち過ぎているのでよく覚えていませんが、あれとも異なった印象。何気に私はこの世界観はちょっと苦手なんですけれど。でも言葉遊びは好きなので、西尾氏は単純に文章を読んでいるとおもしろい。好き勝手突っ走ってるように見えるけれど、ついついニヤニヤしながら読んでしまう表現の数々。ま、今回は時として言葉遊びレベルが高すぎて(?)ついていけないこともありましたが。

しかし今回は何がおもしろかったって、やっぱり探偵のキャラかな。病院坂迷路。おもしろすぎ。いや、おもしろいのはむしろ主人公である小串弔士か?(この名前、横書きしてもおもしろくないなー。)
そういう意味では例によって、いろんなキャラをばったばったと登場させては消費していく恐ろしい作家、西尾維新だったわけで。

あ。最後にあの方のご登場もありましたね。個人的には巨乳キャラは苦手なので、別に嬉しくないです(笑)。
でもって、あのエンディングは、ねえ…。相変わらず後味を微妙にさせてくれる作品だこと。
それでもま、充分に楽しみました。続編が出てもきっと読むんだろうな。…ただし、あと5年くらい経ったら、年代的にこういうの読むのつらくなるかも?

きみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)

きみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)