「ツ、イ、ラ、ク」

んでもってついでに、読了してからずいぶん経つ、この感想も。

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

何のことはない、旅行前にこれ↓を本屋で発見して即買いしたからなわけですが。

桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

さて、「ツ、イ、ラ、ク」です。おそらく、普段なら手に取ることもない小説です。でも手に取りました。なぜなら、とある信頼しまくりサイトさんの大推薦を受けていた作品だから。まあ、ぶっちゃけそれだけです。
…だけど、読んでよかったです。少なくとも、読んでいて何だかいろいろと感じるところがあったから。決して、誰かにオススメしたりという作品ではないけれど。間違いなく、たとえば相方に読んでほしい作品ではないけれど。それでも、一人の女性として、この作品に触れてよかった。あまりにリアルで。あまりに切なくて。あまりに苦しくて。あまりに痛くて。いや、私自身はそうそう自分と重ねる部分はなかったわけですが、それでもやっぱり…ね? ←なんじゃそりゃ。

現在、「桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク」を手にとって、ついついこの「ツ、イ、ラ、ク」を改めて捲っていたりするわけですが、とりあえず、やっぱりこのラストシーンが何よりも好きです。甘すぎるかもしれないラスト。だけど、表現の妙か決して甘すぎることはなく。
描かれた世界はあくまで絵空事なはずなのに、それでもリアルがあって。ああ、こうだったらいいな、と思えるラストで。だけどそれが甘ったるいものではなくて。…よかった。本当に、よかった。

中学生時代にリアルタイムで読むのではなく、今だからこそ読んでよかったと思える本作。恋愛小説なんて、きっとこれからもそう読むことはないだろう私自身ではあるけれど、こうした良作に触れられたことは、本当によかったと感じられます。
さて、これからじっくりと「桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク」を読みますかね。