「予知夢」

予知夢 (文春文庫)

予知夢 (文春文庫)

前作を読んだときは、いまいちピンと来なかった感想を書いていたのですが(もちろん、おもしろくはあったのですよ)、今回はかなり好きな感じでした。おもしろかった!

「夢想る ゆめみる」
この1作目から、作者のうまさが見える。ドラマ性もあるし、結構好きだったりします。うまいなあ…。ただひたすらに感心。

「霊視る みえる」
これも単純にうまいなあ。今回の短編集が好みなのは、単純な物理トリックだけでなく、その裏にしっかり人間ドラマがあるからなんですよね。これも例に漏れず。

「騒霊ぐ さわぐ」
こういうことは確かに起こりうるんでしょうね。ただ、物理的に理由を究明することだけに意味があるとは思いません。こういうラストは、ちょっとホッとします。

「絞殺る しめる」
これもなかなかすごいなあ…と思ってしまったり。この終わり方もキライではないです。

「予知る しる」
ラストシーンが非常に印象的。メインのトリックの方もなかなかだし、個人的にはこれが一番かな。

さて、これで晴れて「容疑者Xの献身」を読めるわけです。わーい、楽しみ♪