「悪の教典」
なんとなく久しぶりに感想を書きたくなったのですよ。ほんのちーとだけネタバレをしているといえばしているのか…。
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/08/03
- メディア: 文庫
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評判がものすごくよくて、ハードカバーに食指が動きそうだったのを華麗にスルーした挙句、文庫化後もしばし放置していたのですが、BeeTVの「序章」のTV CMでちらっと見てどうにも気になって、映画公開後のネタバレが嫌であっさり読んでみました。
結果、ほぼ一気読み。
ボリュームたっぷりなのですが、とにかく先が気になって…というのが前半。夢中になって読みました。そして後半は…予想外の展開でしたが、どうにも途中で置いておくのが気持ち悪くて(笑)、結果ぐわっと読む羽目に。
おもしろかったです。両手挙げて他人にオススメできるかは別として、エンタメとしてはとても優れた作品だと思います。
ただ、周囲の評判と、私自身の「新世界より」を読んでの貴志作品への期待感という意味では、ちょっと拍子抜けしてしまったことも事実。一気読みしてしまったし、基本的にはめちゃくちゃおもしろかったのですが、正直…後半のバトルロワイヤルテイストが自分の好みではないのだということをしみじみ感じました。
なんというか最後まで読んでも…満足しきれない感じというか。もやもやが残るというわけではないのですが、逆に何も残らない感じ。びっくりするくらい、何も心に残っておりません。期待感が高まり過ぎていたのかなあ…。
貴志作品は、遡ってもう少し読んでみたいところです。