「ナイチンゲールの沈黙」
ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)
- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/09/03
- メディア: 文庫
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ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)
- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/09/03
- メディア: 文庫
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文庫化されて書店で一番目立つ平積部分が青く染まっているのを発見して、即購入。前作の「チームバチスタ」が大好きな私としては、そりゃ即買い即読みするってもんです!!(じゃあむしろ文庫化まで待つなよって? そうですね…。)
で、さっそく読み終えて。相変わらず読みやすい。間違いなく医療ミステリーなのですけれど、何なのでしょうテーマの重さに反してこの読みやすさ。ああ、やっぱり私、こういう作品、好きです。前作同様、非常にバランスがよいなと思いました。本作は前作以上にリアルに感じられない部分はあるものの、バックボーンがしっかりしていることから、現実離れしているかというとそういうわけでもなくて。絶妙なバランス感覚でうまいことまとまっているなあという感じがしました。
それにしてもこのシリーズは、キャラクターがメチャクチャ秀逸。前作からのレギュラーメンバーはもちろん、新しく登場した面々も個性的すぎ。登場人物が非常に多いのに、その1人1人の姿が容易に想像でき、明確に区別のつけられるこの書き分け方は見事だなあ。個人的には、小児科の入院患者Sとか島津先生とかも好きですが、加納警視正も何気に好きでした。いやー、いずれドラマ化か映画化されるとしたら、誰が彼を演じるのか楽しみです。(本作の映像化は、なかなか難しいだろうけれど…。)
ミステリーや物語的には、ある種多少「なんだかなー」的な部分がなくもないのですが、そんなことは差し引いても、しっかり楽しめる話でした。ま、どうしても文字だけじゃあ伝わらない世界もあるってことで…。でもって何かイマイチ、腑に落ちない部分がなくもないんですけど、まあそれはそれで…。
とーりあえず、シリーズ第3作の「ジェネラル・ルージュの凱旋」の文庫化を待ちたいと思います。(だから文庫化待ちかよ…。)
ところで、作中に出てきたヒーロー「ハイパーマン・バッカス」が気になって仕方ありませんw YouTubeかニコニコ動画あたりに、誰か作った映像とかないのかしら…。あまりにシュールなヒーローっぷり。誰かお金持ってる人がしっかりしたの作れば良いのにw