「カクレカラクリ」

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep

森作品初の映像化!! ということで、ドラマが放送されてネタバレがされる前に読んでしまおうと思って購入した本作。昨日は帰宅後、二日酔いで寝ていたものの、その後日付が変わる時間まで読んで、最後まで読了いたしました。

で、ドラマの放送はいつ?


え? 9月13日?

昨日!!??


ということで、見事に見逃しました。二日酔いでしんどくて寝てた間に思いっきり放送してたようですよ。とほほ。相方から「あれ? ドラマ、今日だったんじゃないの?」って就寝直前に言われて気付いたですよ。とほほ。
初の映像化、かなり楽しみにしていたはずなのに…。所詮、森博嗣ファンと言ったって、こんなもんってことですね。
いいんですよ、私は。作品と日記さえおもしろく読ませていただければ。そのレベルのファンです。今後も作品と日記はこっそり追っていきますとも。

さて、本作。
映像化に加え、コカ・コーラとのコラボということで、とても興味津々でございました。スポンサーのついた小説なんて(たぶん)読んだことないし、しかも森博嗣だし、そんな変なことするわけないし、どんな作品になっているんだろう…とワクワクしていたのです。うん、うまいこと行ってるんじゃないでしょうか。知っているからこそ感じる違和感は多少あったものの、そんなにわざとらしい感じもなく。サブリミナル効果ってのはどうかわかりませんが(笑)。「120年」というキーは、あまりに見事にハマっておりました。
キャラクター的にも、完全に新キャラながら大学生・高校生がメインということで、青春していてイイ感じ。ま、正直、某シリーズのキャラクターが出てきてもぜんぜん違和感がないような世界観ではありましたが。ラブ(笑)の要素も適度にあって、相変わらずちょっとニヤニヤ。そしてお得意の「マニア」の描き方にも好感が持てたり。森氏自身のマニア論的な感じが窺い知れたのは何よりです。
それに加え、ストーリー。私、こういうの好きです。120年前に仕掛けられた、隠された絡繰り。そりゃあワクワクするに決まってるじゃあないですか。相当に楽しみながら読み進めていきましたとも。
120年の時を経て絡繰りが動き出すシーンには、思わずゾクっとしてしまいました。ああ、この描き方はさすがだなあ…。

森博嗣テイストはしっかりありつつも、これまで氏の作品を読んだことがない人にとっても手に取りやすい作品に仕上がっているように思いました。私としては充分楽しませてもらったので、満足。


映像化作品が見れなかったことは残念でしたが、どうやら全く別の話になっていたとか? それはそれで、ある種興味があったけど、まあいっか。