「スコッチゲーム」

スコッチ・ゲーム (角川文庫)

スコッチ・ゲーム (角川文庫)

ここにきて初めて語られるタカチの過去。
物語はタカチの高校時代、彼女の視点で語られる。タックやボアン先輩と一緒にいる現在とは違う、まだ「幼い」タカチ。
キャラクターものの作品として、はっきりと彼ら彼女らに惹かれるものを感じた作品かもしれません。明確にタカチという女性を知り、彼女の視点に惹かれ、物語の中へとどんどん引き込まれていく契機となったように思います。
ここから彼女らの関係そのものがどんどんと密になり、重さを増してきます。それでも彼らの「これから」をずっと見守っていきたい、そう感じさせられました。
最後の一文が何より印象的な作品です。