「殺意は砂糖の右側に」

「3000年の密室」の印象しかない私にとって、この作品はある意味衝撃的でした(笑)。非常に軽くて読みやすい…。キャラものだという明確な狙いを持って作者が書いているからというのもあるんですけど、しかししっかりした筆力を持った人だなあ。感心してしまいます。
ということで、ちょっと世間からズレた存在の名探偵龍之介くんを主人公としたこの連作短篇は非常に軽いノリでさくさくと読んでしまいました。
ひとつひとつの物語もしっかりしているので、楽しめました。良作、といった感じ。
「銀河はコップの内側に」は非常に綺麗な終わり方でしたね。この作者はロマンチストなんだろうな〜と感じさせる本作ですが、中でもこれと「ダイヤモンドは永遠に」は非常にロマンチック。
どうやらあと2作このシリーズものが出ているようなので、今後読んでいくつもりです。