「MISSING」

MISSING (双葉文庫)

MISSING (双葉文庫)

以前より読みたかった本多氏のデビュー作。
とても読みやすく、安心しておもしろかったです。


「眠りの海」
静かだけれど、胸に残る物語。


「祈灯」
個人的にはとても印象に残っています。他の短編にも言えることですが、人物描写が非常にいい。ラストシーンが好きです。


「蝉の証」
切なさを覚えるラスト。タイトルの持つ深い意味…。


「瑠璃」
むしろ恋愛小説と呼ぶ方が正しいのでしょう。これは突出してよかったなあ…。


「彼の棲む場所」
どれだけ人格者と呼ばれる人であっても、その内側には隠された狂気が潜んでいる。でもむしろ、そういう部分がまったくない人の方が恐ろしい…。人間らしさとはなんだろう…とふと考えさせられてしまったり。


「MOMENT」も実は手元にあるので、おそらく近いうちに読みます。(ただし12月はいろいろと新刊が出るので、後回しになりそう…。)